つつがなく、大好評のうちに、、、

バラナシから、いや、ガンジス川から来日した若き僧侶シャーム・シュンダールジの公的な活動は全て終了いたしました。

本当は台風あり、もろもろありで、「つつがなく」とは、とても言えないのですが、「大好評」に偽りはありません。
東京都内各地、大阪、山口、博多と講演を続けてきましたが、次々に寄せられる感謝のメールや質問に、なかなか対応できずにいる状態です。

彼の帰国は10月30日。その直前まで、個人的なカウンセリングというか、ご相談が詰まっています。

私はただのモノ書き。児童文学作家。ヨガ業界のことなど、何も知りません。
はたして、できるのだろうか。 こんなだいそれたことが、と思っていたらーー
できちゃいました! しかも、一日一日を、一瞬一瞬をおおいに楽しんでいる自分がいました。
私って、意外と総務系?

いや、真面目な話、これほど大勢のかたが心の平安を求めておられるとは思ってもいなかった。
生徒さんが誰も来なかったらどうしようと、関係者間で話していたのですが、いざフタを開けてみると、定員オーバーとまではいかないけれど、けっこう詰め詰めの日も。

そして、早くも「ネキストタイム」の声が……
え。本業のほうはどうなってるんだって?
やってますよ! オフコース! ワイノット!

次作「ぼくのミラクルドラゴンばあちゃん」、来月11月23日、小峰書店より刊行予定です。

神様は本当にお心配りが細やかで、シャームジの活動の合間、数日の「お暇」を頂いたまさにその時、最終ゲラをどーんと郵送してくださったのです。

そんなこんなで、彼の帰国まで、残りわずか五日。
もういっぺん、UNIQLO行きたい? 言うと思ったよ。
もういっぺん、100円ショップ行かなくちゃ。言うと思ったよ。

いつしか「マム」と呼ばれるようになり、つまり、私には息子が4人いるわけで。
長男哲哉、次男慶太、三男マン・タパーー私を「おかさん」と呼ぶネパール人青年。12年前、日本に招聘し、我が家にホームステイ。現在はオーストリアへ出稼ぎ中。
そして、末っ子は勿論、27歳のシャームジ。

「ジ」は、ヒンドゥー圏での尊称です。ガンジーはガンジジ。高僧はグルジ、スワミジ。
私にとってシャームジは、超美形の超愛しい末息子であると同時に、心から尊敬する導き手でもあります。
「ギータもコーランも聖書も、同じ一つのことを語っているのです。つねに助け、決して傷つけるな。想いでも、言葉でも行動でも」ーーこれが、シャームジのバクティヨガの講義の中核です。(バクティ=神への信愛)

電車の中で、お年寄りに、ごく自然に席を譲るシャームジ。それに比べて、堂々と座ったまま、LINEをやってる日本の若者。
ちょっと、あんた達! オバサンは恥ずかしいよ。 少しは見習ったら。こういうのを「心のお布施」っていうんだよっ!

しかし。
私もバクティヨガ以外にも、大きな学びがありました。
これまで私は講演やテレビ出演の折、ただ行けばよかった。指定された場所に、指定された時間に行けば、係のかたが迎えてくださり、お茶が出てきて、、、

今、私は知りました。係のかたの、担当者さんの、裏方さんの苦労を。
なんて私はエラかったんだろう。高慢だったのだろう。顔から火が出る思いです。

しかし。何事も遅すぎるということはない。
日々の生活の中でバクティを育み、心のお布施を心がけ、一歩一歩、辿って行こう。
登山にはいろんなルートがあるけれど、山頂は一つなのだから。

あと何年の命があるか。それは神のみぞ知る神のみそ汁。
とりあえずは、成田の出発ロビーで泣かないこと。だって、これはシャームジの口ぐせだもの。
ーーLife is only for smile, not for cry.

末尾になりましたが、セヴァ(奉仕)の精神で支えてくださった関係者の皆様、そして、全国から参加してくださった大勢の皆様に心より御礼申し上げます。